電気通信工事などを主な事業とする神奈川電設(大森竜太郎社長・萩園)の本社社屋がこのほど、建築物の省エネ性能の評価基準とされるZEBの認証を市内で初めて取得した。社屋は今年4月に移転・完成したもので、高い環境性能を実現。CO2の排出量実質ゼロに向けた取り組みを推進する茅ヶ崎市から感謝状が贈呈された。
市が感謝状を贈呈
ZEBとはネット・ゼロ・エネルギー・ビルの略称。省エネと創エネによって年間のエネルギー収支をゼロにした建築を指しており、政府は2050年までに全建物の平均でZEB基準を満たす目標を掲げている。県内では昨年末時点で、15の建築物が認証を取得している。
持続可能を追求し実現
神奈川電設の新社屋は、旧社屋が手狭になったことや今年75周年を迎え「100年企業に向けたさらなる設備投資」として建設された。
「元々、ZEBの認証取得を目指していたわけではなかった」と大森社長。しかし設計にあたり「まちの生活を支える企業として長くあり続けられる建物に」と要望し、環境に配慮した技術を取り入れていくうちに認証を取得できる水準に達したという。
エネルギー使用量を抑制するため、開口部の設置減、Low―Eガラス(エコガラス)や外壁断熱材の採用による高い断熱性能を基にした空調の効率化、消費電力の少ない全熱交換機の設置、センサーによる照明制御、全館照明のLED化、特殊なモニターによる建物内電力消費量の見える化などによって「省エネ」を実現した。
加えて、再生可能エネルギーによる「創エネ」を図るため、今秋には屋上に太陽光発電パネルも設置される予定だ。
新社屋を設計・施工した総合建設業のフジタによると、年間で約49トン(基準の約50パーセント)のCO2の削減が見込まれるという。同社の守本明生さんは「この社屋の完成が神奈川電設と茅ヶ崎のさらなる発展に寄与するきっかけになれば」と期待する。
同社で2日に行われた感謝状の贈呈式で、佐藤光市長は「茅ヶ崎、寒川の他の事業者にもこの社屋を見てもらいぜひ参考にしてほしい」とした。
また感謝状を受け取った大森社長は「安心、安全で環境に配慮したこの社屋が、創業100年に向けて社員が生き生きと笑顔で働くことができる、そんな場所にしていきたい」と話した。
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