「茅ヶ崎生まれの表現を世界へ」―。市内在住の音楽関係者や楽器店、事業者らが集まり、矢畑で製作していた総合スタジオが、このほど完成。子ども向けや高齢者向けのクリニックを定期的に無料開催して、音楽に親しんでもらう機会を創出していく。
名称は、スタジオのある古くからの地名「登象(のぼりぞう)」から取って「NOVZOU」(ノブゾー)に。ドラムセットが置かれ、バンドの練習ができる部屋や、ダンスの練習ができるような鏡張りの部屋、リモートワークやPCでの制作作業に使えるような部屋など5部屋がある。
今後は通常営業に加え、「音楽にもっと親しんでもらうきっかけに」と、プロが教えるシニア向け・子ども向けなど無料のクリニックを開催していく。運営面を担う室田の楽器屋paprica musicの茂木孝文さん(41)は「楽器を買ってみたものの、少しできないことで続かない、家に楽器があるが、どう始めていいか分からないなどという人達の、音楽を続ける助けになれば」と話す。中心となって改装工事を進めてきたミュージシャン・岡本洋平さん(44・Hermann H.&The Pacemakersのギター・ボーカル)=美住町在住=は、「何かするのが楽しいと思うような、インスピレーションの湧き出る場所にしたい。文化芸術の発信拠点として、ここから生まれた表現が世界へと羽ばたいていけば」と語った。
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