昨年10月、茅ヶ崎市長選に合わせて実施された「こども選挙」がこのほど、第17回キッズデザイン賞で最優秀となる内閣総理大臣賞を受賞した。取り組みは全国各地へと広がりを見せており、関係者は「子どもたち自身が政治や社会に関心を持つとともに、大人の側にも『主権者』としての子どもに向き合う機会を増やしたい」と話す。
こども選挙は昨年10月30日、茅ヶ崎市長選に合わせて実施された。15人のこども選挙委員が中心となり、まちの課題を調べたり、候補予定者へのインタビュー動画を作成。当日の投票所運営などを行った。
その結果、小学生から17歳までの「有権者」566人が、実際の市長選の立候補者を対象に11カ所に設けられた投票所やネットを通じて投票。選挙後には投票用紙とともに寄せられたメッセージを候補者に届けた。
こうした取り組みが、経済産業省などが後援し子どもの安全・安心と健やかな成長発達に役立つ製品・サービスなどを表彰している「キッズデザイン賞」で総理大臣賞を受賞。9月27日に東京都内で表彰式が行われた。
式後に賞状や盾を受け取った子どもたちは「参加したことで大人に一歩近づけた」「市長選挙の投票率がすごく低くて驚いた」「誰かに任せるのではなく自分自身で考えて行動することが大切だと思った」と話した。
選挙後は「わが街でも実施したい」という問い合わせが相次いだ。企画した1人でコワーキングスペース「Cの辺り」を運営する池田一彦さんらは、運営ノウハウやロゴ、制作物などを無償で提供。今年4月の統一地方選に合わせて鳥取県や香川県、埼玉県で実施された。今後は海老名市や愛媛県新居浜市などでも予定されているという。
また池田さんは「議員と市民が気軽に話せる場を設けたい」と、議員が「マスター」となってお酒や食事を振る舞う「まちのBAR」を統一地方選後に開設。これまでに3回行われており「取り組みを通じて子どもの視点を社会に取り入れるきっかけを作るとともに、市民と政治の距離も近づけていけたら」と話している。
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