浜之郷の「本社B遺跡」でこのほど、茅ヶ崎市内では3地点目となる高塚古墳(墳丘を有する古墳)が発見された。同地域では以前から古墳の存在が推定されていたが、実際に見つかるのは初めて。古代の中央政権とのつながりを示す手がかりともなりそうだ。12月16日(土)には現地説明会も開催される。
市内ではこれまで、赤羽根地区などで横穴墓が多数発見されている一方で、高塚古墳は堤の十二天古墳と茅ヶ崎駅構内にある石神古墳の2地点3基のみだった。
今回の古墳(円墳)は、宅地造成に伴う発掘調査で2カ月ほど前に発見された。付近では1986年、鶴嶺中学校内の宮ノ腰遺跡で円墳の可能性を示す遺構が発見されていたものの、古墳が見つかったのは初めて。
市社会教育課の三戸智也さんは「浜之郷周辺の自然堤防に囲まれた沖積微高地では、弥生時代の終わり頃から集落が営まれていたことが分かっている。古墳には中央政権とも関わりがある有力者が葬られた可能性があり、茅ヶ崎の新たな古墳時代像を描くことができる重要な成果」と話す。
茅ヶ崎市教育委員会は12月16日、同遺跡の現地説明会を開催する。午前11時から正午までと午後1時30分から2時30分までの2回。古墳の周溝(溝状の遺構)のほか、奈良・平安時代の集落跡、鎌倉から戦国時代にかけての区画溝なども確認することができる。小雨決行、荒天中止。駐輪・駐車のためのスペースはないため、徒歩での来場を呼びかけている。
詳細は社会教育課文化財保護担当【電話】0467・81・7226、当日は市役所代表番号【電話】0467・82・1111へ。
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