茅ヶ崎市立中学校13校のうちの6校で17日、給食の提供がスタートした。教室では初めての給食を前に生徒たちから笑顔が見られた。来年5月には残る7校でも実施される見通し。今後は定期的な残食調査やアンケートを行うことで、献立など満足度の高い給食を目指していく方針だ。
導入されたのは梅田、鶴が台、浜須賀、中島、円蔵、萩園の6中学校で、対象者数(6校の予約システムIDの配布者数)は生徒が2474人、教職員が268人。前払い制で、費用は1食牛乳代込みで360円。前月の1日から予約が可能で、指定の予約システムから申し込む。
中学校給食の導入は、成長期に正しい食習慣を確立し、栄養バランスの取れた食生活を通じて健康づくりの土台の形成を目的としている。
これまで中学校の昼食は家庭から弁当を持参するのを原則としてきたが、近年は共働き世帯が増えたことで保護者の負担が増加。生徒が朝食を食べないなど食生活のバランスの欠如も課題となってきたことから、給食の導入を決めた。
導入にあたり市では、国の基準に基づく適切な栄養の摂取、衛生管理を徹底、地産地消の食材を使った手作りの献立づくりに努めることを主な柱としている。
提供方法はデリバリー方式を採用した。民間施設で調理し容器に盛り付けて各中学校に配送するもので、大規模な施設を整備せずに給食を導入できる点や、教室での配膳にかかる時間の短縮、保温性のある容器を使うことで温かい主食や汁物を提供できるなどのメリットがある。
じゃんけんでおかわり決め
梅田中学校では、昼食のチャイムとともに生徒たちが希望者のリストにサインして廊下に並び、用意された容器を受け取った。教室ではグループごとに机を並べ、給食を味わった。ご飯のおかわりは7個につき1個用意されているといい、希望者がじゃんけんする場面も。取材した2年D組担任の齋藤孝之教諭は「より楽しい昼食の時間になってくれれば」と話す。生徒の野仲爽太さんは「温かいご飯を皆で食べられてうれしい」と笑顔を見せていた。また、「味付けがしっかりしていておいしい」という声のほか、揚げパンや麺類を希望する声もあった。
給食開始について柴田佳世子校長は「生徒たちが楽しみにしている様子が伝わってきた。仲間と給食の感想を言い合い、思い出のひとつになるような時間になってほしい」と期待を寄せる。
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