第50回衆議院議員総選挙は10月27日、投開票が行われた。神奈川15区(茅ヶ崎市、平塚市、大磯町)は、自民党前職の河野太郎氏(61)が12万8881票を獲得し10回目の当選を果たした。また12区(寒川町、藤沢市)では立憲民主党前職の阿部知子氏(76)が9選を決めたほか、自民党前職の星野剛士氏(61)が比例代表で復活当選した。
各地域で得票トップ
15区は区割り変更後、初の選挙となった。
河野氏のほか、いずれも新人で参政党の藤田修一氏(58)、社民党の佐々木克己氏(69)、無所属の内海聡氏(49)が立候補した。
河野氏は午後8時過ぎにNHKで「当確」が伝えられると、平塚市内のホテルに姿を現し、支援者と当選を喜んだ。
「地元の皆さまには夏の総裁選からずっと支えていただきありがとうございます。初心に戻って一から積み上げていきたい」と語った河野氏。茅ヶ崎市で5万6815票、平塚市で6万3729票、大磯町で8337票といずれの地域でもトップの得票で、自民党に逆風が吹くなかでも盤石の強さを見せた。
投票率は選挙区全体では53・30%。平塚市が50・96%、茅ヶ崎市は55・20%、大磯町は57・53%だった。
星野氏が比例復活
前職の阿部氏、星野氏に、日本維新の会元職の水戸将史氏(62)、日本共産党新人の加藤なを子氏(66)、参政党新人の江岡貴宏氏(38)が挑む構図となった12区。投票率は選挙区全体で52・96%(前回比3・18ポイント減)。寒川町が47・54%、藤沢市が53・56%だった。
選挙戦で阿部氏は「命に寄り添う政治の実現」を掲げ、核兵器の廃絶や健康保険証の存続、産後ケアの拡充などを訴え支持を広げた。小選挙区では2017年から3連勝、県内の当選者では最年長となった。
午後11時40分ごろ、当選確実が報じられると選挙事務所に集まった支援者らに「憲法9条と25条を守り、平和そして尊厳ある人間の生存権の問題を軸に活動していく」と語った。
星野氏は小選挙区で阿部氏に敗れ、支援者らを前に「全ては私の責任。結果を重く受け止めなければならない」と頭を下げた。
その後、比例復活が決定。本紙の取材に対し「政治とカネの問題を強く感じた。政治改革を進める。防災庁の創設や子育て支援、景気対策などにまい進していく」と決意を語った。
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