意見広告・議会報告
県政報告㉙ 先生たちの働き方改革を 神奈川県議会議員 山 本 哲
心身健康で意欲をもって働けるそれは、子どもたちのためになる
学校を取り巻く環境は、多様化しています。いじめや貧困問題、そしてグローバル教育といった新しい教育への対応――。小中学校の役割は拡がりつつあり、先生方の心や体の負担が大きくなっています。これは子どもの育成にも関わることで、学校での働き方改革は喫緊の課題です。
県教育委員会は29年に教員の勤務実態を調査したところ、長時間勤務の実態が判明しました(=左下図)。29年度に精神疾患で休職した教員は152人、30年度も157人と、横ばい状態です。OECD(経済協力開発機構)が発表した中学教員の勤務時間は、48か国中で日本が最も長く、1週間の勤務時間は前回の調査(平成25年)に比べ2時間延びていた事も分かりました。
文科省は各教育委員会に、公立学校の勤務時間の上限に対する方針等を速やかに策定するよう求めており、県教育委員会は、昨年1年をかけて有識者や現場の声を集約してきました。
今後は「働き方改革」の指針を作る予定です。
先月の議会では県教育長からその進捗についても答弁がありました。「10月末までに策定」という目標のほか、その実効性を高める具体的な数値目標も明らかになりました(=右表)。これらに加えて、勤務時間を客観的に把握する方法や、スクールソシアルワーカーの拡大、スクールサポートスタッフ配置の検討、労働衛生安全管理などが盛り込まれるようです。
教員の働き方改革の取り組みは「次代を担う子どもたちのために」という視点が重要と私は考えます。教員が子どもたちと向き合える時間を確保し、不登校やいじめといった教育現場の課題の改善につなげてほしい。現場で奮闘する教員が、心身ともに健康で、やりがいをもって職務に取り組めるように働き方改革を進めるべきです。
これからも県議会での活動の「見える化」に努めてまいります。
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