台風19号が到来した12日、相模川の神川橋付近では未明に約2mだった水位が激しい雨とともにかさを増し、正午頃に5mを超えた。
寒川では2500人避難
その後、県は上流の城山ダムで初となる緊急放流を予告。当初は午後5時の予定だったが、10時となり、「降雨状況が予測を超えた状況になったため」9時半から開始。寒川を含む流域住民に「命を守る行動を」と呼びかけた。放流開始から2時間半ほど経過した午前0時ごろ、水位は最大の8・24mに達し氾濫危険水位(8・7m)に迫った。
この緊急放流は宮ヶ瀬ダムでも検討されていた。大雨などの前には水位を下げて備えているが、貯めきれなくなった場合は流入分とほぼ同じ量が越流し始める。関係者によると「台風の目が過ぎた後に雨がやんだ。もし降雨が続いていたら放流で下流の水位が増えたかもしれない」と話す。
台風到来の朝、町は小中学校など9カ所に広域避難場所、集会所など3カ所に一時避難所を開設。午後8時時点で約2500人が避難し、総合体育館には最大の720人が身を寄せ、毛布等やPasco工場が役場に届けたパンも各避難所に配られた。町役場には電話で「避難するべきか」「一之宮に住んでいるが総合体育館の方が高いのか」といった問い合わせが250件ほど寄せられたという。緊急放流にともない下水道の流域処理場の処理機能に影響が出るため、町は風呂の水などの排水を抑えるよう協力を呼びかけた。
今回の台風でも冠水が発生し、浄水場の東側や一之宮歩道橋付近など数カ所で通行止めとなった。田端では7時30分ごろ数十世帯で停電が発生、田端二本松交差点では消防団が交通整理を行った。相模線は社家付近での倒木などが影響し翌13日昼過ぎまで運転を見合わせた。
![]() 田端スポーツ公園付近は冠水した。写真は2日後
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