寒川の梨が収穫シーズンを迎えている。梨農園といえば、木が天井のように広がる「平棚」が知られるが、斬新な「V字」に挑戦している人が宮山にいる。県内で6軒の農家が実践する先進的な栽培法だ。
横溝義則さん(88歳)は梨の栽培歴約50年のベテランだが、3年ほど前から「新しいことを始めたい」とV字棚に挑戦。この技術は13年ほど前に県農技術センター(平塚市)の職員が梅の栽培法として考案し、梨に応用する形で研究が続けられている。横溝さんは自分で鉄V字にパイプを組み、センターの指導を受けながら若木を育ててきた。「両腕を高く上げての作業が減り、本当に楽になった。腕って意外と重いんですよ」。すでに実が収穫でき、味も収穫量も平棚と変わらない。横溝さんの夢はロボット収穫だ。同センターが産官学の連携で開発しており、直線的なレイアウトを生かして収穫や農薬散布などを自動化するというもの。従来の労力を半減できる可能性もあり、2025年の実用化を目指している。
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