寒川町岡田と小動の耕作放棄地を活用し、赤ワイン用のブドウを栽培する準備が進められている。農地は約8千平方メートル。膨大な草刈り作業に着手しているのは、慶大SFC近くに拠点を構える(株)ショーナン(田中利忠代表)だ。
今後苗を植え、5年後に収穫
田中さんが植えようとしている苗のルーツは、寒川町に隣接した藤沢市獺郷の畑にある。品種の名前は「メイヴ」。個人が20年以上栽培し、田中さんが3年ほど前に引き継いだ。出荷を視野に専門機関に検査を依頼したところ、未確認の新しい品種であることが判明、耐寒性があり農薬を使わずに栽培できるといった特長も分かってきた。
実は濃い青で酸味が強く、種と皮が口に残るが、醸造後の赤ワインは「甘味がありライトな口当たりで肉にも魚にも合う」(田中氏)。現在は獺郷だけでなく、北海道や沖縄などでも栽培が始まっている。同社は藤沢を拠点に茅ヶ崎市堤地区や寒川町岡田・小動の耕作放棄地の活用を始めている。寒川では草刈りの最中で、今後1600本の「メイヴ」を植える構想だ。収穫は5年ほど先の見込みだ。「いつか寒川産のワインを作り、ふるさと納税の返礼品などに活用してもらえたら」と田中代表。8月19日に獺郷で収穫された約100kgの実は北海道余市に運ばれて醸造され、完成したワインは関係者に配られるという。
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