寒川町出身の小野敦子さんが、ロシアのモスクワに暮らしながら、街並みや人々の生活、食などをブログやSNSなどを通して発信している。夏季休暇を利用し一時帰国していた小野さんに話を聞いた。
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ロシアの永住権を取得し、日本人学校の事務職と日本語やロシア語の教師をする傍ら、フリーライターとして活動する小野さん。
ロシアとの出合いは、大学入学時だった。東海大学で「おもしろそう」と文学部文明学科東欧課程を専攻し、ロシア語に初めて触れたという。その後、交換留学生として2年でモスクワ大学へ。「当時は怖いだの、物が無いだの言われていた」と言うが、「行ってみたら全然違った」。道を尋ねればていねいな返答がくるなど、「親切だし、偽善的な笑顔は無いように感じた」と振り返る。
大学卒業後は、語学力を生かし大手商社に就職。ロシア企業やCIS諸国(独立国家共同体)の企業を相手に貿易取引をしていた。
「物凄く忙しかった」20代を駆け抜け、人生の新たなステージを楽しもうと、「貯金をはたいて」30代中頃でイギリスのバーミンガム大学院へ。修了後、イギリスの人材バンクに登録していたところ、日本の商社から声が掛かりロシアへ。駐在員としてモスクワでの生活が始まった。
「不確かな情報多い」
同じ頃、フリーライターとしての活動も始めた小野さん。共同通信社の「世界文化通信」や海外で活躍するサッカー選手が住む街を紹介するコーナーを雑誌で連載したり、航空会社の機内誌などを手掛け、「自ら聞いたこと、見たことを正しく伝えることの重要性」を感じたという。不確かな情報があふれていることも危惧している。
「今ロシアは非常に厳しい立場にある」と小野さん。だからこそ、「一個人として冷静な目で国を見つめ、自分の目で見た『真実』を伝えていきたい」と、モスクワ生活を発信し続けている。
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