3月19日付けで茅ケ崎警察署長に就任した 奈良 英俊さん 茅ヶ崎市在勤 57歳
強さと優しさで正義全う
○…茅ケ崎署での勤務は「30年ぶり2度目」となる。警察官となり初任地が茅ヶ崎署。「先輩の背中を追いかけ、地域を駆け回った、一人前にしてくれた思い出の地」で、今度は署長として指揮を執る。着任の訓示では、署員に「強くて優しい署であり続けよう」と語りかけ、「住民目線で・組織力を発揮し・仲間と家族を大切に」と3つを「お願い」した。
○…大学卒業後、大手食品メーカーの営業として九州で4年間過ごし、「誰かのためになる仕事を」と警察官に。茅ヶ崎署を振り出しに、川崎や横浜、厚木などのほか、警察庁や県庁への出向も経験。その間、人事や会計を経て、特に警備部門は長く担当した。「ゼネラリストとしてバランス運営を目指したい。ルールだけではまちは良くならない。多様な人材を適所に充て、方向性を一つにすれば組織の推進力はおのずと上がる」
○…横浜生まれ。結婚を機に藤沢市に根を下ろし、生活圏は茅ヶ崎。息子とは一緒にゴルフをする仲で「遊んでもらっている」とにこり。休みは2匹の愛犬とドッグランに行くのが楽しみだ。「仕事は家族の理解や仲間の協力で成り立っている」とし、「署長として茅ヶ崎に帰って来られたのも、仲間や先輩・上司に支えてもらい、引き上げてもらえたから」と感謝を忘れない。
○…管内では依然として「年配者の特殊詐欺被害、自転車盗と事故」が目立つという。「不幸を一つでも減らしていきたい」と優しい口調の中にも力が込もる。「特に詐欺はお金を盗られ、家族にも責められてしまう。落ち着いて対応し、相談してほしい」と呼び掛ける。「安心安全なまちになるよう、住民の期待と信頼に応えていきたい」。強さと優しさをもって正義を全うする。