寒川神社参集殿の殿長に4月1日付けで就任した 川田 哲也さん 寒川町宮山勤務 61歳
”最幸”のサービスでお迎え
○…地域のコミュニティーホールとして結婚式や七五三、式典など、人生の節目に寄り添ってきた寒川神社参集殿の殿長に4月1日付けで就任した。ホテル業界で40年積み重ねた経験を振り返り、「一人一人の物語がそこにあった。サービスマン人生の集大成として最幸(さいこう)のサービスを持って皆さまをお迎えしたい」とほほ笑む。
○…川崎市生まれ。「川崎大師が遊び場だった」と言うように、日常に神社仏閣が溶け込んだ幼少期を過ごす。ホテルマンを目指し、神奈川県内のJAL系列ホテルのオープニングスタッフとして働き始めた。その後も同業界で研鑽を積み、横浜市内のホテル時代は副総支配人として年間1200組のブライダルを手がけた。一つ一つ記憶を辿るように「思い出はたくさんありますね」と柔らかい表情を見せた。
○…「かながわサイエンスパーク(川崎市)」の中核施設、ホテルKSPの代表取締役社長として舵取りをしていた最中、コロナ禍に見舞われた。早々に都市型ワーケーションに着目し「ホテルのおもてなしで暮らすように働く」をコンセプトに事業を再編した結果、「想像以上の反響でした」と話す。他にも、医療現場で不足していた「手術用防疫キャップ」の代替品としてシャワーキャップを寄贈するなど支援に尽力した。
○…川崎時代はロータリークラブや地域団体活動にも取り組み、商工会議所の部会活動で寒川神社や参集殿を訪問したことが殿長就任のきっかけになった。息子の国家資格合格祈願で手を合わせたことも。「合格し、感謝をお伝えしました」。参集殿は昨年50周年を迎えた。「人生100年時代。参集殿はまだ折り返し地点です。寒川町の発展とともに、100周年に向けた礎を築きたい」