大山 貴子さん 一之宮在住 43歳
PTA経験、絶対におトク
○…連絡協議会は各学校のPTAのつなぎ役だ。「子どものために何ができるか」をともに考え、町外のPTAともパイプをもち、情報を仕入れる役割も。今は会長だが、初めて南小のPTAに加わった14年前は、何もできなかった。ワープロも打てないのに、任されたのは新聞づくり。それでも写真撮影や、紙面を数える単純作業など、出来ることがちゃんとあった。「助けられながらの達成感は忘れられない」と懐かしむ。
○…横浜出身で、両親が警察官という家に育つ。小学生の頃は「ねり消し」や「匂い玉」集めに凝り、ファミコンが世に出るとゲームにも没頭。高校時代になるとルーズソックスをはき、ポケベルを手に入れた。「194=いくよ」、「889=早く」など、暗号で友達とつながった。弾けた青春を経験したからこそ、小中学生へのスマホの普及には敏感になってしまう。SNSは顔が見えない分、誤解が生じやすく、写真も送れてしまう。「学校の休業で携帯の時間が増えたかも」と表情が曇った。
○…「忙しい」という保護者の声を何度も受け止めてきた。それでも「もっと学校に関わってみて」と勧めたくなる。あまり知られていないが、少子化もありPTA活動もスリム化している。仲間と意見を交わし、学べることは金額に換算できない。「PTAは絶対オトクですよ」。
○…2人の子の母で、夜は倉庫作業のパートに出る。会長として様々な行事に出るうち、化粧にこだわり、コスメ収集が趣味になった。遠くのドラッグストアまで足をのばす理由は、近所で「大山さんは安売りを狙う」と評判になったから。「私は女性だけど中身はオッサン」と笑い飛ばす。豪快でざっくばらん。飾らない人だ。