寒川神社などで組織される供奉神社宮司会は3月30日、コロナ禍で中止が続いていた「浜降祭」を、7月17日(月・祝)の海の日に開催することを決定した。茅ヶ崎市内、寒川町内の各神社から約40基の神輿が夜明けとともに、茅ヶ崎西浜海岸(サザンビーチちがさき西側)に4年ぶりに参集する。
浜降祭は、1978年に県の無形民俗文化財に指定、82年には「かながわのまつり50選」にも選ばれている。「どっこい、どっこい」という相州神輿独特の掛け声が勇ましく響き渡り、早朝に行われることから「暁の祭典」とも呼ばれる。
起源は諸説あるとされるが、少なくとも江戸後期には始まっていたとされ、例年では7月の海の日に斎行されている。
市内外から毎年多くの観客が詰め掛けるなどにぎわいを見せていたが、2020年に新型コロナの感染が拡大したことで参加者の安全面などを優先し、3年連続で中止となっていた。
宮司会は5月以降に実行委員会を開いて詳細について決定していくという。例年では、当日深夜から早朝にかけて各神社を出発した神輿が午前4時30分ごろに祭典会場に入場開始し7時に合同祭典を開式。8時に神輿が帰途に就き、9時に終了する運びが通例だった。
「大切な年になる」
4年ぶりの開催にあたり、倉見の神輿保存会「倉輿会」の伊藤仁会長は、「まずはほっとした。寒川で代々受け継がれてきた浜降祭を、次世代につなげていく大切な年になる。老若男女みんなで作っていきたい」とコメントした。
また、本村八坂神社(茅ヶ崎市)で、総代を務める岸保二さんは「やっと、という気持ち。今、神輿の修理を進めているので新しくなった神輿で胸を張って参加したい」と話した。
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