自転車乗車時のヘルメットの着用が今年4月1日から「努力義務」となり2カ月が経過した。寒川町では、自転車利用時の事故や転倒から頭を守るヘルメットの普及促進を図るため、7月から全町民を対象に自転車用ヘルメットの購入費助成の申請受け付けを開始する。同助成は、県内では厚木市、平塚市、愛川町に続き4自治体目。
対象は、今年4月1日以降に購入したSGマークなどの安全基準認証を受けている自転車用ヘルメットの本体価格と消費税で、申請には購入時の領収証などが必要になる。対象者は全町民で、補助額は1人1回限り上限1000円。町では今年度分として100件分の予算を計上しているが、件数が上限に達し次第終了となる。
致命傷6割は頭部
警察庁によると、2017年から21年までの5年間に自転車乗車中の交通事故で亡くなった人は全国で2145人。そのうち約6割が頭部に致命傷を受けていた。また、ヘルメットの非着用者は着用者に比べて致死率が約2・2倍高かった。
自転車事故の死者数は年々減少傾向にあるものの、22年に亡くなった336人のなかでヘルメットを着けていた人は1割程度にとどまる。死傷者における年齢層別の着用率は、中学生約40%、小学生25%、高校生7・5%、65歳以上が3・6%となっている。
警察庁の統計とは期間が異なるが、19年から昨年22年までの4年間に県内では72人が自転車乗車中の交通事故で亡くなり、このうち52人は頭部の致命傷だったという。茅ケ崎署交通課の担当者は「自転車は加害者にも被害者にもなりえる。頭部損傷が重大な被害につながるケースがあり、大人も子どもも年齢に関わらず、頭を守るためにヘルメットを着用してほしい」と訴える。
寒川町内では、昨年2件の交通死亡事故が発生し、そのうち1件は自転車乗車中だった。町では「ヘルメットは大切な命を守る手立てになる。悲惨な事故を1件でも減らせるよう、町としても普及啓発に力を入れていきたい」と話した。
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