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寒川版 公開:2024年3月29日 エリアトップへ

能登半島地震の緊急消防援助隊神奈川県大隊の第一次派遣で大隊長を務めた 三善 幸夫さん 横浜市在住 60歳

公開:2024年3月29日

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三善 幸夫さん

地域の安全守り42年

 ○…緊急消防援助隊神奈川県大隊の第一次派遣の大隊長として能登半島地震の被災地へ。1月9日の早朝6時に出発し、車で14時間かけて現地へ。亀裂が入った道路や雪を見て「大変な活動になるぞ」と覚悟し、78隊284人の指揮を取った。土砂災害で家屋の痕跡すらない中、重機や手作業で土を掘り行方不明者の捜索等を実施。「何とかしたいというはやる気持ちを落ち着けて、細かく連携をとりながら活動した」と振り返る。

 ○…横浜出身。「体を動かす仕事で社会の役に立てるから」と消防士を志した。最初の赴任地は横浜市中消防署。当時の中華街は火災も多く、「年に一度は署員総出で出動した。昼なのに真っ暗になるほどの煙は今も忘れられない」と回顧する。2020年に副署長として同神奈川消防署へ。「消防団の方々がとても協力的で。42年の消防生活で、改めて防災は住民の方々の協力あってこそと実感した」と地域への感謝を口にする。

 ○…中学時代はバスケ部で汗を流した。スタミナに自信があり、中学3年では校内のマラソン大会で2位に。年齢を重ねた現在も、15年前に始めた週1回10キロのランニングは欠かさない。「体力は消防の基本だからね」と若々しい笑顔を見せる。2児の父で、家族ではよくスキーを楽しんだ。時は流れ、先日は初孫が誕生。「子どもの成長は早いなと。妻と早速おもちゃを買って、一緒に遊べる日が楽しみ」と感慨深く喜びを語る。

 ○…元日の震災に、「改めていつ災害が起こるかは分からないと痛感した」と神妙な面持ちに。有事の際に大切なのは自助。「河川の有無や土砂崩れのリスクなど、身近な危険を事前に知り、いざという時の備えを万全にして欲しい」と語気を強めた。

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