第11回全国高等学校アームレスリング選手権大会の女子55kg以下級右腕・左腕でともに優勝 芝岡 美津穂さん 田村在住 19歳
「超新星」アームレスラー
○…愛らしく微笑みながら、「”瞬殺”でした」と一言。152cmという小柄な身体で、自分よりも体格に勝る強豪を倒して優勝した。その女性らしい身のこなしとアームレスリングとのギャップには目を見張るが、一番驚いたのは対戦相手だろう。優勝候補と目された決勝での対戦者は、一瞬で決まった勝負に呆然としつつもあっぱれといった表情。「アームレスリングの甲子園」とも呼ばれる大会で、初出場の超新星が会場を沸かせた。
○…強さの秘密を聞くと、「兄1人、弟2人の中で育ったことが大きい」と話す。幼い頃から兄弟と木登りやドッジボールなどをして遊ぶうち、男勝りな性格が形成されていったという。アームレスリングとの出会いは小学2年生のとき。アームレスラーの父親に道場へ連れて行かれ、見よう見まねでやってみたことが始まりだ。「試しに出てみようかな」と、2年前に出場した全国大会で4位。その強さを知った友人の「世界を目指してみたら?」という一言で、昨年から本格的に競技を始めた。
○…「優勝して注目されたことで、ようやく欲が出てきたかも」と、いたずらっぽく笑う。プレッシャーが大きいほど燃えるタイプ。「人に見られるほど”ホーム試合”になる」と頼もしい。現在は通信制の高校に通いながら、家族が営むスポーツ居酒屋を手伝う日々だ。お店にある一升瓶を持ち上げて手首を鍛えるなど、世界一を目指してトレーニングに励む。
○…その腕は、卓上だけでなく最近勉強しているという料理にもふるわれる。得意料理はしょうが焼き。鍛えられた腕の先はなかなかどうして繊細で、絵を描いたり、ミサンガを作ったりと、趣味も豊富だ。将来の夢は、「世界一のために応援してくれる人と、幸せな結婚ができたらいいな」。明るい笑顔が、星が瞬くように輝いた。
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