昨年の大相撲九月場所で新十両に昇進した、平塚出身の朝弁慶大吉関(27)=本名酒井泰伸/高砂部屋=が4日、地元支援者らが企画した昇進祝賀会に出席した。あいさつでは「幕内とその上を目指す」と決意を語った。
幕内、十両をさす「関取」が県内から誕生したのは、朝相洋(のちの朝乃翔)以来22年ぶり。平塚では203年ぶりの快挙とあって、祝賀会には、朝弁慶関を角界へスカウトした湘南高砂部屋後援会をはじめ、地域の企業、団体の関係者ら132人が駆け付けた。
高砂浦五郎親方(元大関朝潮)とともに190cm、188kgの巨体が壇上に現れると、周囲からは大きな拍手が起こった。
十両昇進から4場所経っての祝賀会は「勝ち越しを決めてからじゃないと、祝ってもらうべきでない」という強い思いからだった。先場所を10勝5敗で勝ち越し、晴れて祝賀会に臨んだ朝弁慶関は、終始にこやかな表情をみせた。幕内昇進が期待される七月場所にむけては「幕内とその上を目指す」と語った。
朝弁慶関は1989年2月12日平塚生まれ。県立五領ヶ台高校では柔道部に所属。関東大会などに出場した。その後、高砂部屋から角界入りした。
初土俵は07年3月場所。生涯戦績は222勝182敗6休(55場所)。十両戦績は31勝29敗(4場所)。得意の押し相撲で「湘南の重戦車」の異名を持つ。
五領ヶ台高校の柔道部で朝弁慶関を指導した元顧問の多田功さん(49)=伊志田高校教諭=は、十両昇進を喜んでいる一人。「スポーツ経験がまったくない彼が、柔道部にやって来た日をよく覚えています」と当時を懐かしむ。
朝弁慶関は当初から才能あふれる逸材だったという。柔道の実力は評価され、3年生になると大学から推薦の話も届いた。角界への挑戦は多田さんにとって寝耳に水だったが「相談に来た時、腹を決めた目をしていたから」と、その選択を応援することに決めた。
「十両となった今も同じ目つきで頑張っている。彼を誇りに思う」と多田さん。教え子のさらなる活躍を期待している。
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