晩年まで平塚で暮らした明治時代のベストセラー作家・村井弦斎が今年、没後90年を迎えた。ジャーナリストとして「食育論」を説いた弦斎を讃えようと、市内では、市民有志が著書『食道楽』の復刻版を発行、9月24日には弦斎まつりが実施される予定だ。
『十八年間の研究を補強したる食道楽(復刻版)』は、「村井弦斎の会」の歴代会長が弦斎の理念を今に伝えようと刊行。冊子は平塚市立北図書館などで閲覧できる。
冊子では、「鶏卵は生みたての新しいものが良い」「料理では(味の美や香の美などの)五美を添えること」など、食材の見分け方や料理の調理法を紹介する「食物・料理・食事法の原則」、弦斎が唱えた「食育論」などを抜粋している。編集した浜岳郷土史会副会長の栗原健成さんは「食材の選び方など、現在の我々にも参考になる内容を掲載しました」と説明する。
監修した同会の初代会長で、「割烹鳥保貴柳庵」(紅谷町)店主の鳥海義晃さんは「食育を通じて健康な体を作ることが弦斎の考え方。食道楽の内容を実践することで、弦斎の遺志を後世に伝えることができれば」と思いを寄せる。
功績伝える弦斎まつり
弦斎の功績を後世に伝える「第18回村井弦斎まつり」が9月24日(日)、八重咲町の「村井弦斎公園」で実施される。午前10時〜午後2時30分。小雨決行。村井弦斎まつり実行委員会などが主催。
会場では、著書『食道楽』で登場した「赤茄子ジャム」の再現料理試食を実施。このほか、琴や尺八の演奏、カレーパンや羊かん、カステラなどの再現料理の販売や茶道体験教室も行われる。
まつりに関する問い合わせは、市社会教育課【電話】0463・35・8124。
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