今年1月の「全日本大学女子サッカー選手権」(インカレ)で準優勝に輝いた神奈川大学女子サッカー部。チームをけん引した4年生が引退し、先月には新体制のチームが発足した。全国の強豪校を打ち破り、2011年以来の「大学日本一」を目指す同チームの強さに迫った。
チームは3年生18人、2年生16人、1年生18人が所属。多くがサッカー歴10年以上の経験者で、MFの瀧澤莉央選手(3年)は昨年のユニバーシアード日本女子代表にも選ばれている。毎年4月開幕の関東リーグや12月のインカレで優勝を目指して切磋琢磨し合う「なでしこ」チームだ。
「様々なポジションから攻撃を繰り出し、高い位置からボールを奪う対応力でディフェンスする『JINDAI(神大)スタイル』を目指しています」と話すのは、同部の大槻茂久監督(37)。運動量が豊富でテクニシャンな選手が多いことから、前がかりでアグレッシブな戦術を考案した。「リスクを負ってでもメンバーが様々な角度から攻守を仕掛ければ、ゲームの主導権を握るサッカーが展開できる」と指揮官は期待する。
大槻監督が目指すサッカー像「神大スタイル」誕生の背景には、サッカーJ1チーム「湘南ベルマーレ」の曺貴裁(チョウキジェ)監督の存在が大きい。日本体育大学大学院に在学中だった大槻監督は、曺監督と同じドイツのケルン体育大学に2年間留学、サッカー指導者としてのコーチング論を学んできた。「実際に面識はないですが同じ京都出身で留学先の先輩、さらに平塚でサッカーの指導者として活躍する曺監督は共通点の多い憧れの存在。『神大スタイル』もベルマーレのように速さがあり攻撃的な戦術からヒントを得ました」
主力メンバーの4年生が引退し、先月21日には下級生主体の新体制が始動。新キャプテンにはDF浅利育選手(3年)が選ばれた。「昨年に続き学年関係なく仲の良いチーム。メンバーともコミュニケーションを取りながらいい練習が出来ている」と、新チームの好調な滑り出しに手応えを感じている。
優勝した11年のインカレでは日本体育大と同率1位。今年は神奈川大として初の単独「日本一」を目指す。現在は初陣となる関東リーグに向けて練習に取り組んでいる最中だ。浅利選手は「まずはチーム全員で関東リーグを制覇することが目標。力をつけて先輩たちが叶えられなかった単独日本一の座を掴み取りたい」と力強く語っていた。
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