高浜高校の国語教師・落合健夫さん(36)が「第35回全日本武術太極拳選手権大会」(7月6日〜8日/東京)に出場し伝統競技部門伝統拳術Bで1位に輝いた。
武術太極拳は、ゆっくりとした動きの「太極拳」と力強く拳を突き出す「南拳」、素早い所作の「長拳」に大別され、相手と戦っている設定で攻撃と防御を演武、表現力や技の正確さを競う。
大会では、長拳の流派で、手長猿の柔軟で俊敏な動きを模した「通背拳(つうはいけん)」のひとつ「沙氏通背六路(しゃしつうはいろくろ)」を披露。同部門22人のトップに輝いた。
早稲田大学在学時に太極拳に出合った落合さんは「動きの中に先人の経験を積み重ねてきた哲学がある」とのめりこんだ。
本場の太極拳と語学を学ぶために2005年から2年間訪中し、同国で名の知られた武術家の自宅に泊まり込み、修行を積んだ。
帰国後は、出身地である大阪府の高校で教員を務めながら、15年・16年の全日本選手権で優勝。都内の師範に教えを乞うため、今年から高浜高に赴任している。
次の目標は、今年11月に行われる「アジア伝統武術選手権大会」への出場。落合さんは「伝統武術を体現できるよう、研さんを積みたい」と意気込んでいた。