4月1日付で平塚市消防本部の第20代消防長に就任した 赤木 眞さん 岡崎在住 58歳
「消防の職人」目指して
○…消防長就任に際し、職員に向け「質実剛健 泰然自若」と書面に大きく記し心得を伝えた。「平塚は自然災害が少ない気候の良いまちですが、交通量の多い道路や、工場がたくさんある。事故や災害現場でベストな対応ができるよう、訓練に励み、何事にも動じない心を身に付けることが大切です」と襟を正す。
○…城所に生まれた。大手電機メーカーに勤めたが、知り合いの勧めで19歳の時に消防の道へ。消防学校卒業後は平塚市の救助隊で15年現場を経験。その後、消防学校教官として後輩を育成したり、消防署管理担当として火災現場に赴き出火原因を調べたりと、異なる視点から消防を見つめた。「現場では様々な装備の中から何を選び、どう使うのか考えて活動する。熟練した技術と、経験に裏付けられた知識を持つ、消防の職人を目指した」と実直さがにじむ。
○…阪神淡路大震災の救助活動では2人の生存者を救出した。1人は20代男性。声掛けに反応があり、潰れた家屋をかき分けた。下肢が見え、足にはエアコンの部品が刺さっていた。地震発生からすでに72時間。「よく頑張ってくれた、という思いでした。救助した男性と母親の再会にも立ち会え、集まった人からは拍手が上がった。要救助者の気持ちを察し、自分の家族だと思って対応する必要性を感じました」。消防士のあるべき姿として「相手を尊重すること」を挙げる。
○…テントと寝袋にバイク一つで当てのない旅に出るのが夢だが、今は立場上、自粛中。災害時には非番の職員や消防団員も頼りに、総力を挙げて対応する。「地震発生時は多発災害が考えられます。私たちが駆け付けるまでの間、どうにか自分たちの力で生き抜いてほしい。消防は必ず助けに行きます」と約束する。
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