全国少年柔道大会に出場する神奈川県選抜の監督に選ばれた 金井 一超(かずゆき)さん 東中原在住 36歳
恩師の背を追い指導に熱
○…「会場の講道館は柔道の聖地で、試合ができる機会はなかなかない。チームの結束力を高めて臨みたい」。第28回日整全国少年柔道大会で、県選抜の監督に2年連続で選ばれた。平塚柔道協会で指導している教え子2選手も選抜入り。その育成手腕と人柄を買われた。「稽古がきつい、辛いで終わって欲しくない。子供は、楽しいことはやめろと言っても続けるもの。柔道が楽しいと思ってもらうことが何よりも大切」と指導理念を語る。
○…「丈夫でなかった体を鍛え、何かに打ち込みたかった」と大野中学校の柔道部に入部した。厚木北高では、関東大会の団体戦で全国優勝校に敗退したものの、全国1位の選手に一本勝ち。国際武道大学の監督の目に留まりスカウトを受けて進学、全日本大学生柔道優勝大会などでレギュラー選手として活躍した。身長185cmの逞しい体躯は今も健在だ。
○…卒業後はリハビリ施設などに勤務し、柔道整復師の資格を取得。大学時代に怪我で苦しんだ経験から、学生の運動選手を支援したいと2017年、念願の整骨院を中原で開業した。「元気になってもらうことで逆に元気をもらえる仕事」とやりがいを語る。
○…中学3年生のある大雪の日、部活があるものと向かった道場は当然のように誰もおらず。肩を落として帰ろうとした矢先、顧問の真田州二郎教諭が現れ、よく来たなと褒めてくれた。2人だけの稽古は今も忘れられない。「先生のような指導者になりたい」と憧れは募り、大学卒業後に真田教諭らが指導する同協会を手伝い始めた。高校や大学に進学したかつての教え子には今も大会前に激励メールを送る。「覚えていると思うと、子供はきっと心強いし嬉しいはず」。温かな人柄を言葉ににじませた。
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