市内中原の「メビオール株式会社」(吉岡浩社長)が開発・販売しているフィルム農法「アイメックシステム」がこのほど、国際協力機構(JICA)の「中小企業・SDGsビジネス支援事業案件化調査」に採択された。ケニア共和国における高品質・高栄養価の農作物の安定栽培を目指し、今年7月から調査を始める予定だ。
同社の「アイメックシステム」は、もともと医療用に開発された透析膜の技術を応用した農業手法を表す。紙おむつなどに使用されているハイドロゲル製で、水や養分を含ませ土壌の代わりとすることで、最低限の水で効率よく栽培できる。菌やウイルスを通さないのも特徴で、植物の病気の予防もできる。
「高糖度」付加価値に
「アイメック」との相性が抜群だったのがトマトだ。同製品には一度含むと水分を手放さない性質があり、水を吸いにくい状況で糖衣アミノ酸を生成するトマトは、フルーツ並みの糖度となる。「高糖度トマト」は市場価値も高く、発展途上国の輸出品として期待されている。
これまでも、アラブ首長国連邦の砂漠地帯や、宇宙ステーション、東日本大震災で津波を被ってしまった陸前高田市の土壌などでもフィルム農法は活用されてきた。今回調査するケニアは、農業セクターが輸出総額60%を占めている中、気候変動による気温上昇や不規則な降雨に見舞われており、安定的な農業生産に課題がある。
吉岡社長は「一から土壌づくりをする必要もなく、重労働を省くことができる。女性の雇用拡大にも期待されています。無事に調査が進むといいですね」と話していた。
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