平塚市議会は11月25日に開いた議会運営委員会で、これまで押印を必要としていた請願・陳情の署名簿について「自署の場合は『押印なし』でも有効とする」と決めた。地元選出の河野太郎行革担当相が行政手続きの不必要な押印廃止を進めており、議会も「議会改革」として歩調を合わせた格好だ。
平塚市議会では請願と陳情の両方とも市民らが署名簿を添えて提出する際は、「押印なし」のものは「書式の整わない」ものとして扱っていた。12月定例会初日の11月25日に開催された議会運営委員会で諸伏清児議員(清風クラブ)が改正案=図表=を提案し、認められた。
改正案では、氏名、住所を自署した場合は、押印なしでも有効としている。自署ではない記名の場合で押印なしは「書式の整わない」ものとして扱う。同日付で改正された案が運用されている。
片倉章博市議会議長は「河野太郎大臣も行政手続きの押印廃止を進めている。平塚市議会はデジタル化、ペーパーレス化にも取り組んできた。時代にあわせて議会改革を進めていく」と話す。
民意くみやすく
市議会の請願・陳情の署名簿の取り扱いを巡っては昨年9月に押印なしでも有効として認めることを求める請願を市民が提出していた経緯もある。議運の議論を見守っていたその市民は「これまで街頭の署名活動をしてきたが、街中で印鑑を持ち歩いている人はほとんどいない。これから民意がくみやすくなるはず。とても意義のあること」と話した。
神奈川県内の一般市で、請願と陳情ともに署名簿に押印を必要しているのは綾瀬市と伊勢原市の2市のみ。三浦市は請願の署名簿のみ押印を必要としている。
【請願・陳情】
自らの要望や意見を国・県や市に伝える方法。市民は市の仕事について要望があるときは、市議会に請願書や陳情書を提出することができ、その権利は誰にでも認められている。平塚市では請願に紹介議員が必要。請願は各委員会に付託され審議される。陳情は議会運営委員会で説明され、各議員に陳情書が配布される。その後どのように取り扱うかは、状況によって判断される。
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