自動車タイヤなどを製造する横浜ゴム株式会社の本社機能が都内から平塚製造所(追分)に移転・統合されることが明らかになった。同社の山石昌孝代表取締役社長が8日に平塚市役所を訪れ、落合克宏市長と面談。本社機能移転について話し合ったという。平塚市が9日に発表した。
平塚市によると山石社長から、現在東京・港区にある本社機能を平塚にある平塚製造所に移転・統合させること、従業員の働き方改革を継続することを前提に平塚製造所のオフィス構築を検討していることなどが伝えられたという。「スムーズな移転に向けて市の支援を賜りたい」との要請があったとしている。
取材に応じた横浜ゴムの広報によると、移転時期は未公表。現在本社には1000人規模の従業員が働いているといい、東京に一部業務を残すこともあるため、平塚本社に従事する人数は調整中という。新しい建物を造るのか、既存の建物を活用するかも検討中としている。平塚への移転について「本社には平塚製造所の勤務経験者も多く、平塚に親しみがある社員も多い」と話す。
平塚市は同社の本社機能移転について、「働く人の増加」「税収の増加」「まちの活気向上」の3点に期待を込める。落合市長は本紙の取材に対し「平塚市への本社機能移転は『人や企業から選ばれるまち』を目指す本市にとって大変喜ばしいことであり、心から歓迎している。市内に移転してくる企業や従業員の皆さまへの支援策をさらに充実していく」とコメントを寄せた。
経済界からも歓迎の声
平塚商工会議所の常盤卓嗣会頭は「経済界としても歓迎。横浜ゴムさんの移転によって、平塚駅西口の通りなど人の流れに変化があるはず。まちが活気づくことを期待している」と話した。
![]() 落合市長と面談する山石社長(左)=平塚市提供
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