神奈川県が地域の医師会に委託し、新型コロナウイルスに感染した自宅療養者を看護師や医師が24時間体制でケアしていく、いわゆる「地域療養の神奈川モデル」が6日、平塚市でも始まった。
重症化の懸念いち早く対応
市内に24カ所ある訪問看護ステーションのうち10事業所・32人の看護師や地域の医師らの協力で行われる神奈川モデル。
市では、平塚市医師会(久保田亘会長)が訪問看護ステーションを運営していることもあり、両者の連携が密。こうした背景から神奈川モデルの導入が実現した。
県は、重症化が懸念される自宅療養者の健康状態を1日に2回、市に送っている。これを受け看護師らは療養者に電話で健康観察を実施。必要に応じてガウン・フェイスシールド・マスク着用など感染症対策を徹底して療養者宅を訪問し、対面で症状を確認する。
市医師会の医師は看護師からの相談をうけ、オンライン診療や検査を実施する。症状に応じては県と調整しながら入院する先を探すほか、薬剤の処方なども行う。
市医師会訪問看護ステーションの真間あけみ所長は神奈川モデルについて「入院が必要な人を一刻も早く探す、命を守っていくのが目的です」と説明する。
県内4例目
神奈川モデルは、3月下旬に藤沢市で先行実施され、5月に鎌倉市、6月に横須賀市にも広がった。三浦市でも平塚市と同じ6日からスタートした。藤沢市では3月23日〜7月4日の104日間で対象者177人に対し訪問件数は76件だった。
真間所長によると、7月8日午後3時時点での訪問件数は1件。一方、重症化が懸念される対象者は1日に7人程度が報告されているという。真間所長は「寝たきりの方や一人暮らしの方も少なくない。医師会と連携し、かけがえのない命を守っていきたい」と話している。
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