平塚・大磯・二宮・中井 社会
公開日:2021.08.26
洪水・土砂災害
ハザードマップ活用を
異なるリスクを事前確認
7月2日の夜から3日の朝の大雨では、平塚市内でも金目川流域の世帯に対して全国初の「緊急安全確保」(警戒レベル5)が発令された。静岡県熱海市では大規模な土砂災害が発生するなど、気候変動に伴い、災害は多様化、大規模化している。平塚市は災害別に作成したハザードマップを全戸に配布。活用を呼び掛けている。
ハザードマップは全戸配布されているほか、市災害対策課ホームページでもダウンロードできる。「洪水」「土砂災害」「津波」など、災害別に考えられるリスクが落とし込まれており、市民ひとり一人が、自宅や職場、学校など、自分の生活圏が災害時にどんなリスクをはらんでいるのか、確認できるようになっている。
市災害対策課が呼びかけるのはハザードマップを活用した避難経路の確認だ。災害の種類別に危険な場所が異なることに加え、水害と土砂災害など、同時多発的に災害が発生する可能性もある。市担当者は「避難する経路が危険な可能性もある。ハザードマップと照らし合わせ、なるべくリスクの少ない道を選ぶのが大切です」と話す。
災害の種類別で避難経路設定を
例えば、津波であれば地震発生から津波到達までの時間を考慮した上でより高い場所へ、洪水であれば、建物の1階から2階へ移動するなどの垂直避難が求められる。
しかし、発生し得る災害が土石流等の土砂災害であれば、まずは崖から離れ頑強な建物に逃げること、また土砂は傾斜に対して真っすぐ流れることから、土石流の流れに対して垂直に逃げることが基本の考え方となる。
市担当者は「日頃から備えることで冷静な判断ができます。命の危険がある『緊急安全確保』(レベル5)が出るのを待たずに、『避難指示』(レベル4)が出た時点で避難を完了させてほしい。避難所のほか、親戚や知人の家など密を避けた安全な場所への避難も視野に、家族で検討してほしい」と話していた。
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