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地域の高齢者に対して、移動販売車「とくし丸」のドライバーが熱中症予防の呼びかけを8月2日から実施している。平塚市と大塚製薬株式会社横浜支店と株式会社しまむらの3者の協働。移動販売車による予防啓発は県内初。
平塚市では昨年78人が熱中症により緊急搬送され、そのうち半数以上が高齢者だった。とくし丸の利用者は9割以上が移動手段の確保が難しい高齢者などの交通弱者であることから3者の連携に至った。熱中症の発生場所は住居が多いため、地域の見守りも担う移動販売車に期待がかかっている。
啓発活動の実施期間は10月27日まで。熱中症警戒アラート発令時、市内全域に展開する4台の移動販売車が車両扉に啓発マグネットポスターを貼付。ドライバーが買い物客に向けて啓発リーフレットを配布し、高齢者の熱中症リスクや水分補給の方法について説明する。加えて8月15日までは、大塚製薬が提供するイオン飲料のサンプルが配布され、水分・電解質補給を呼びかけた。
普段からとくし丸を利用する宮前江利子さん(68)は「とても助かっている。母も熱中症の話を聞いてからは自室に飲み物を持っていくようになった」と話した。
約3年、地域の人々と接してきたドライバーの川口倫史さん(49)は「高齢の方は自分で症状に気付きづらい場合もある。一人住まいの方は特に気を付けて見守っていきたい」と意気込んだ。
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