平塚市制施行90周年のロゴマークをデザインした 日景 ますみさん 市内在住 37歳
愛を込めて夢を描く
○…湘南平の丘陵、近所に広がる田園、草花香る金目や花水の河原、国道から望む美しい海…。今も胸に残る幼い日々の原風景を題材に作品を完成させた。来年に市制施行90周年を迎える平塚市の公募には96点が寄せられ、自身の作品が児童の投票などで公式ロゴマークに選ばれた。吉報を「光栄です。何より家族が喜んでくれたことがうれしかった」と振り返り「ロゴを見た方がほっこり笑顔になってくれたら」と語る。
○…平塚市に生まれた。幼稚園で先生の絵を描き喜ばれたことがきっかけで、幼少期から進んで絵を描くようになった。小学生のころはオリジナルの漫画をいくつも自作し、友達を楽しませたこともあった。根は真面目で人気者。中学校ではクラスの推薦もあって生徒会長を務めた。平塚江南高校在学中から美術の専門予備校へ通うなど、描くことへの情熱は高まり続けていった。
○…「自分がやりたいと思うことに素直に向き合い生きていく」。そう心に決め、高校卒業後はデザインの専門学校に進んだ。23歳で都内の化粧品メーカーに就職し、商品パッケージデザインや容器の設計などを担当。締め切りに追われながらの仕事は過酷でもあったが「好きを仕事にできて幸せでした」と回顧する。3年ほど前、出産を機に退職。現在は、子育てに奔走する。
○…「平塚市の公募に挑んだのは、やっぱりそれが好きだったから」。子どもを寝かしつけた後、毎晩のように頭をひねり、眠気眼でペンを走らせた日々は楽しかった。実は、今もまだペンを置いていないようだ。「いつかオリジナルの絵本を作って、子どもに読み聞かせをしてあげられたらいいな」。澄んだ瞳で前を向き、愛情いっぱいに夢を描いた。
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