こども食堂や学習支援など、地域の子どもと大人をつなぐ活動を実施している「NPO法人未来経験プロジェクト」(平井伸幸代表)によって、昨年10月に始動した子育て支援の取り組み「coe(こえ)」が、本格始動から約半年を迎えた。妊娠期から育児の当事者を支えるもので、利用者は140人を超え、海の向こうからも支援が届いている。
3人の「応援団」
コロナ禍でパパママ教室などの交流の機会が減っている中、「『困りごとがあったら聞きますよ』ではなく、うれしいこともつらいこともリアルタイムで分かち合いたい」と同法人の理事でcoeの運営を担当する堤園子さんは話す。
coeの強みはLINEで相談できる「気軽さ」にある。妊婦や子育て当事者1人に対しボランティア3人がついてLINEなどを使った交流をしながらチームで支えていくという仕組みだ。
3人のボランティアは子育て経験者で年代の異なる「先輩」と「ちょっと先輩」の2人と、出産経験はないが将来その希望がある、または保育士等を志しているといった「後輩」で構成される。行政の相談窓口などを利用するよりもハードルが低く、「母乳の出方」や「離乳食の疑問」など、生活の中で浮かぶ様々な質問や悩みをリアルタイムで相談できる。
堤さんは「パパ、ママが体験しているうれしいことや悩みは、これから育児を控えた後輩にとっては宝になる。coeではお互いに学び合う関係が築ける」と話す。
真夜中でも独りじゃない
平塚市では現在、母子手帳を発行する際にcoeの取り組みについて案内している。公式LINE登録者は140人を超え、ボランティアスタッフとして産婦人科医や助産師、幼稚園教諭、弁護士など様々な専門家、子育て経験者が110人ほどいるという。
SNSなどでプロジェクトの認知は広まり、北海道や京都、富山のほか、フランスや南米チリからも、活動に賛同したボランティアが参加している。「日本が真夜中でも、世界のどこかは真昼間。海外在住のボランティアを増やし、時差を生かして24時間孤独にしない仕組みを作りたい」と堤さん。平塚市にとどまらず他地域の行政との連携なども模索するといい、「育児を支えたい」という声を当事者に届けていく。
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