平塚市は河内川周辺の浸水対策として、日向岡に2カ所ある調整池に雨水の排水量を抑制する特殊バルブを設置した。大雨による河川の水位上昇を抑える働きが期待できるといい、調整池への設置は全国で初となる。
調整池は、集中豪雨などで河川の水位が上昇する恐れがある際に雨水を一時的に貯めておき、徐々に排水することで河川の氾濫を防ぐ施設。市内には日向岡やめぐみが丘などに10カ所ある。
日向岡の調整池は、大雨時に貯留した雨水を河内川の中流・下流に排水する機能を持つ。市下水道整備課によると、河内川流域の河内・徳延地区ではこれまで大雨による道路冠水や床上・床下浸水などが多く発生してきたことから、浸水対策の基本計画に基づいて雨水の流量を制御するバルブを設置したという。
バルブは調整池の排出口に設置するもので、長さ約2・5メートルの円すい形状。これまでは一定量の雨水が貯まると排水する構造だったが、バルブの取水口から取り込んだ水が内部を回転しながら流れる際に空気の柱を発生させ、排出口の面積を減らして流量を抑制できるようになる。
同課によると、過去の最大雨量を基にしたシミュレーションでは排水量を6〜7割削減できたといい、電力などを使う必要がないことから運用コストも抑えられる。担当者は「河内川の下流域は浸水などの水害に見舞われてきた歴史があり、被害の軽減につながれば」と期待している。
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