湘南ベルマーレが新スタジアムの建設候補地を総合公園内などとする計画案を平塚市に提出したことを受け、落合克宏市長は5月30日の記者会見で「何度も困難と伝えてきた。総合公園は市民の意識調査の中でも一番人気の場所であり、この案は受け入れられない」と突っぱねた。
湘南ベルマーレは5月17日、新スタジアムの候補地を市総合公園か周辺の民有地とする2案を市に提案。142億円と見積もった建設費のうち70億円は、市に負担を求めるとした。
市によると、総合公園内への建設計画は昨年10月にも湘南ベルマーレの眞壁潔会長から打診があり、市側は費用や財源の根拠がないことなど諸課題を提示。その上で同様の整備計画が持ち込まれたことについて、落合市長は「率直に言うと驚いた」と述べた。
整備費の負担についても、落合市長は「真壁会長からは『税金で何とかしてくれとは思っていない』と伝えられていた」と主張。「市の財政規模を考えると、スタジアムが欲しいというのであれば応援する人たちが中心となって整備するのが常識的な筋道ではないか」とし、「今回はかなり無理な提案を一方的に突きつけられた」と困惑気味に話した。
総合公園以外の土地にスタジアムを建設する案については、「応援したいという思いはある」とした一方、湘南ベルマーレが候補に挙げている民有地には「地権者の意向や土地の利用形態が不透明」と疑問を呈した。
湘南ベルマーレが本拠地として使用するレモンガススタジアム平塚は、観客席の3分の1以上を屋根で覆うというJ1クラブライセンス交付規則を満たしておらず、クラブ側は新スタジアム建設に向け、平塚市を皮切りに近隣自治体と交渉を進めるとしている。
新スタジアム建設をめぐっては今年に入り、平塚商工会議所やサポーターなどが中心となって「『平塚をシン・スタジアムがある街に』協議会」を設立。市や市議会に建設を働きかけるため、署名活動などを行っている。
協議会メンバーで、同会議所サッカースタジアム建設促進委員会の鈴木成一委員長は、「ベルマーレは(市から示された課題を)クリアした計画を提出したはずだが、市長からあそこまで強い言葉が出てきたことに驚いている」と話した。
今後は、市に対してスタジアム建設を協議する検討委員会の立ち上げを求める要望書を提出するとし、市議会にも説明を行っていくという。
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