平塚・大磯・二宮・中井 社会
公開日:2023.07.13
異学年同士で授業実践
土屋小、主体的な学び養う
学年の垣根を越えて児童同士が学習に取り組む縦割り授業に、土屋小学校(五十嵐透校長)が取り組んでいる。従来のクラス分けや一斉指導型の授業と組み合わせることで、「全員が学びに向かう姿勢を育む」という授業のあり方を目指す同校の取り組みを取材した。
「ここ分かる?」--6月下旬、同校の多目的教室では6年生が1年生や4年生と算数などの授業を行う姿が見られた。同校で今年度から始まった、「学び合い」と呼ばれる交流授業だ。
週に1〜3回ほど行われる授業では、各テーブルで異なる学年同士がグループを作り、事前に設定された課題に取り組む。授業中は、6年生が下級生を気にかけながら見て回ったり、下級生が「教えて」と質問したり。4年生の蓑島妃美香さんは、「授業で分からなかった所も、6年生に聞くことで分かることがある」と話す。
児童にとっては、繰り返し説明したり教え合ったりすることで復習にもなり、説明するための言語表現も身に付く。授業がきっかけで休み時間にも異学年同士で遊ぶ姿が見られるようになるなど、児童の学校生活にも変化が見られるようになったという。
学習計画表でプロセス把握
学び合いには、教える側にも教わる側にも明確な学習の見通しが不可欠となる。同校では、国語や算数などの教科ごとに各単元の目標を定めた「学習計画表」を全児童に配布し、児童は計画表を基に勉強の進捗を確認。教諭は授業の大筋を示しながらサポートし、児童の自主性を重んじながら授業を進めている。
計画表を基にした評価ポイントを設定することで、教諭側も児童の学びのプロセスを明確にできるようになった。従来の授業以上に児童の成長を観察できるメリットもあるといい、6年生の担任を務める梅津大貴さんは、「自分の力でできるようにすることも大事だが、そのために人の力を借りることの大切さも学べる」と意義を話した。
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