平塚市では、耐震基準が引き上げられた1981年5月31日以前に建てられた木造住宅に対し、耐震改修費用を補助している。元日の能登半島地震では、旧耐震基準の家屋が相次ぎ倒壊。市内には同基準の戸建て住宅のうち、耐震性無しとされるものが7000戸以上あるとされ、市建築指導課では制度の活用を呼び掛けている。
市が策定した耐震改修促進計画によると、旧耐震基準で建てられた戸建て住宅は20年度時点で約1万3200戸。うち耐震性がない家屋は7300戸で、耐震化率は87・9%だった。共同住宅を含めると92・5%で、市ではこの数値を25年度までに95%、30年度までに100%に引き上げる目標を掲げている。
市の補助制度は81年5月31日以前に着工された住宅が対象で、耐震診断費用は全額補助、耐震改修工事費には最大94万円(費用の5分の4まで)を交付している。改修工事を行う際に必要な耐震改修設計についても、7万円を上限に費用の2分の1が補助される。
市建築指導課によると、22年度の診断件数は97件だったが、設計は25件、工事は21件にとどまった。工事の目安は150万円から200万円程度とされ、補助制度を利用しても数十万円の負担が必要となることや、所有者の高齢化なども工事件数が伸び悩む要因とみている。
同課では昨年度、約3300件の所有者に啓発文書を送付したほか、診断を実施した住宅に対する改修を勧奨。建築士による相談会も年8回実施するなど、制度の周知を進める。同課は「駅周辺など旧市街をはじめ、旧耐震の住宅がまとまった地域も多い。引き続き補助制度の利用促進を図りたい」と話している。
(問)同課【電話】0463・21・9731。
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