神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS

わたしと戦争 「遊び場」で機銃掃射受け 二宮町山西在住 善波喜代治さん

社会

公開:2024年8月9日

  • X
  • LINE
  • hatena
取材を受ける善波さん。手前の写真に映るのは志澤さん
取材を受ける善波さん。手前の写真に映るのは志澤さん

 二宮町山西在住の善波喜代治さん(91)は、二宮小学校在学中に戦争を経験した。

 4人兄弟の末っ子で、終戦時小学6年生。長兄、次兄は出征し、三兄は平塚の海軍火薬厰に勤めていた。「僕は麦踏みをしたり、枯れ草をとったり」。米軍が現在の大磯ロングビーチ近くの浜から上陸することを想定し、勤労奉仕として大磯町生沢に戦車を足止めするための堀を掘ったこともあるという。

 一番怖かったのは、機銃掃射にあったこと。押切川河口付近の海岸で海水から塩を作っていた兵士を友人と手伝った時、戦闘機P51が近づいてきた。「逃げろと兵隊さんは言うけれど、海岸じゃ隠れるところもない。幸いよく遊んでいた場所だったから土地勘があり、押切橋の下へ一目散に駆けた」。間一髪で逃げ切ったが、橋に突っ込んでくると錯覚するほど近い戦闘機が、今もまぶたに焼きついている。

「先生」は特攻隊へ

 1945年4月、沖縄周辺で特攻隊として命を落とした忘れられない「先生」がいる。善波さんが3年生の頃、4カ月だけ教わった志澤保吉さんだ。

 志澤さんは朝、まだ温かい児童の弁当を集め、冷えないよう大きなコートで包んでくれた。音楽の授業では、机を下げて生徒たちを床に寝転がすと、オルガンを弾いて聞かせてくれた。戦争の足音が聞こえてきた時期だった。「先生なりに楽しませようとしてくれたのかも。ユニークで、優しい先生だった」

 次兄は満州で終戦を迎えた後、帰国することなく病没した。戦争体験の語り部を何度も引き受けているが、時が経つにつれ「悲惨さはちゃんと伝わっているか」と不安に思うことも。「戦争を知らない世代の人にも、自分ごととして考えてもらいたい」と話していた。

■過去に掲載した「わたしと戦争」は「わたしと戦争 タウンニュース」で検索して読めます。

秋の新規入会大キャンペーン実施中!

入会するなら絶対に今がお得!4大特典あり。

http://needs-golf.jp/

<PR>

平塚・大磯・二宮・中井版のローカルニュース最新6

認知症の日に「オレンジフェス」

平塚市

認知症の日に「オレンジフェス」

9月21日 中央公民館 

9月10日

人・祭・唄を展示

平塚在住岸さん

人・祭・唄を展示

9月10日〜 ギャラリー1045

9月9日

まどかの秋フェス

女声合唱団

まどかの秋フェス

10月4日 ひらしんホール

9月7日

風間杜夫ひとり芝居

チケットプレゼント

風間杜夫ひとり芝居

10月3日 ひらしんホール

9月6日

秋季大会180人を募集

大磯町ゴルフ協会

秋季大会180人を募集

富士見ccで町民ゴルフ

9月6日

櫛魂まつり8日開催

大磯町六所神社

櫛魂まつり8日開催

歌謡ショー、福引も

9月6日

MADOショップ平塚真土店

断熱窓リフォームに、今年も国から補助金あり!

http://kobayashikenso.co.jp

<PR>

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 9月6日0:00更新

  • 8月30日0:00更新

  • 8月23日0:00更新

平塚・大磯・二宮・中井版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

平塚・大磯・二宮・中井版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年9月10日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook