代表作『銀の匙』を執筆した作家・中勘助(1885―1965)の平塚居住100年を記念して、平塚での作家活動の一端と作品へのこだわりを紹介する記念講演会とコンサートが11月9日(土)、平塚市美術館ミュージアムホールで開催される。午後1時開場、1時30分〜3時30分。主催は中勘助を知る会(大藏律子会長)。
中勘助は1924(大正13)年から約8年間、家族の療養のため、平塚町西海岸(現・平塚市龍城ケ丘)に居を構えた。当時の生活ぶりや散歩で見た自然風景などを作品の中に残している。
第一部の記念講演会は、駒沢女子大学教授で中勘助の研究を行う木内英実さんを講師に招き、「中勘助の贈りもの―中勘助最晩年の作品における自然観を中心に―」をテーマに解説する。
第二部のコンサートは、中勘助の詩に大磯町在住の中村晃也さんが作曲した『しづかな流』を朗読後、ピアノの演奏に合わせてテノール歌手が歌唱する。入場無料で先着150人。
関連展示も
また11月10日(日)まで同館で、関連展示「中勘助平塚居住100年記念 中勘助の小宇宙(ミクロコスモス)―『銀の匙』と『しづかな流』」も実施。代表作『銀の匙』と平塚での暮らしを綴った『しづかな流』の関連資料とともに、作家の言葉を紹介している。
同会の大藏会長は「中勘助はあいさつに『ご縁ですね』と言っていたそう。今回の『ご縁』を大切に、100年前の平塚の海岸地区の自然や街の様子を偲んでみませんか。ぜひご来場を」と呼びかける。
申し込み・問い合わせは同会大藏会長【電話】0463・55・6825。
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