大磯町在住の渡辺せつ子さん(65・西小磯)と伊藤宏美さん(69・大磯)が、国内最大級の美術展「日展」で入選した。
自然と動物と人
渡辺さんは今回で11回目の入選。近所の猫や自身が経営するみかん農園など、身近な風景をモチーフとすることが多い。今回の出展作品『日々是好日』には、昔飼っていた愛犬と少女、大切に育てているみかんの木を描いた。緑の濃淡、犬の「黒」と少女の服の「白」など色の対比が印象的な作品だ。
渡辺さんは入選に際して「毎回反省の連続。いつも描き足りないと思う」としつつ、「色々な批評の目にさらすことも大事」と思いを語った。
チャンス掴む華
伊藤さんは初出品で工芸美術部門に入選を果たした。2種類以上の素材や技法を組み合わせて制作するミックスドメディアの作品を制作。和紙やチュールなどを使用し黒い花が道を進みながら逞しく咲くのをイメージした。
「冬に咲く花は多くないが、その中で耐えて咲く花をイメージ。チャンスはいかに自分で掴むかが大切というメッセージも込めた」と話した。
障がいのある人と一緒に作品を制作している伊藤さんは、入選に際して「こうした良い縁や恩師に出会えたお陰だと思っている」と喜んだ。
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