平塚市資源回収共同組合の代表理事として県環境整備功労者表彰を受賞した 伊藤 惠久さん 平塚市中原在住 78歳
世のため人のために
○…市内14社が加盟する市資源回収協同組合の代表理事として、11月に県環境整備功労者表彰を受賞した。41年前の発足以来、行政と協力しながら循環型社会の構築に貢献する同組合。「受賞が目的だったわけではないが、これからも市民が『何をしたら喜んでくれるか』を大事に行動していきたい」と前を向く。
○…平塚生まれ平塚育ち。「学問より手に職を」という考えで、大野中学校を卒業すると、車の部品製造業、運送業などに従事した。40歳の時、リサイクル業を営む夫婦と出会ったことが転機となった。「安く仕入れたモーターから銅線などの資源を取り出して再利用する。ごみをただ捨ててしまうのではなく、活かすという方法を知った」と振り返る。
○…2006年、環境保全の機運が高まり容器包装リサイクル法が施行されると、全国の処理施設がパンクし、平塚市でもビンの原料となる「カレット」の引取先が無くなるという事態に。「そんな時、無理を押して助けてくれたのが付き合いのある業者さん。自分も困っている人に恩を返していこう」と心に誓った出来事だった。09年、組合の代表理事就任と同時に資源回収センターを開設。自転車や古紙・金属類、18年には布団などの資源物を無償で持ち込めるようにし、市民サービス向上に尽力してきた。
○…代表理事を務めて15年。一番リラックスできるのは同業の仲間たちと酒を酌み交わすひと時だ。「悩みを分け合い、自分の勉強にもなる場。みんな『伊藤さんのやることにはとことん付き合うよ』と言ってくれるのがうれしい」と微笑む。「今後は県養護学校などと連携して実習生の受け入れをより進め、地域福祉にも貢献したい」。世のため人のため、今日も仕事にまい進する。
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