1月から女性囲碁入門教室の講師を務める 木谷 正道さん 平塚市桃浜町在住 67歳
「囲碁やらなきゃ損」
○…平塚市桃浜町の自宅に囲碁道場を開き、多くのプロ棋士を育てた木谷實(1909─75年)九段を父に持つ。「正直、囲碁を楽しいと思えたのは最近。今は人生になくてはならないほどのめり込んでいる。魅力を大勢に伝えたい」と目を輝かせる。平塚市まちづくり財団が主催する「女性囲碁入門教室」の講師就任は「初心者向けの講座があまりないと感じていたから良い機会だった」。
○…中学以降、囲碁から距離を置いていたが、勤め先の東京都庁や地域貢献事業で防災や福祉に関わり始めると、囲碁を用いて人々の関心やにぎわいを創出したいと思うようになった。東日本大震災の被災者からの依頼をきっかけに三陸鉄道を支援しようと、2014年には碁石海岸(大船渡市)にちなんだ「囲碁列車」を実施。碁石を固定できる視覚障害者用の碁盤「アイゴ」を使い、揺れている電車内でも楽しむことができるイベントを開催した。
○…木谷實九段の功績を称えるため、市内で毎年開催されている「湘南ひらつか囲碁まつり」にも関わるほか、20年に設立した「日本棋院平塚支部」では支部長を務め、囲碁の普及に取り組む。県立平塚盲学校で囲碁体験会やシンポジウムを開き、様々な人が楽しめる形も模索してきた。「囲碁を知っていると、どんな人でも社会との関わりを持てる。認知症予防にもなるんですよ」
○…女性囲碁入門教室では「最初は小さい碁盤を使って慣れることから始める。通常の碁盤だと難しく見えてしまうから」と受講者に寄り添う。「父や囲碁道場の物語も話そうと思っている」と当日のイメージを膨らませつつ、「こんなに面白い囲碁をやらないのは人生損ですよ」と笑顔で訴えた。
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