八千代町在住の原康夫さん(77)が本紙編集室に「市内で左富士が見える」と情報を寄せた。
左富士とは東海道で江戸から京に向かう道中、街道の左側に富士山を望む景色。江戸時代に東西の大動脈として栄えた東海道では、南湖(茅ヶ崎市)と吉原宿(静岡県富士市)の2カ所が名所として知られ、浮世絵にも描かれている。
市内で左富士が見えるのは、国道1号線「馬入交差点」から「榎木町交差点」までの区間。北側の歩道を平塚駅方面に進むと、国道の左側に富士山の姿を捉えることができる。
東海道と国道1号線で左富士を望む条件として共通するのは、道が湾曲するところ。元平塚市博物館長の土井浩さんによると東海道の左富士は、「道路整備の考え方にある」といい、「水害を避けるために高地を選び、低地や湿地は最短距離で迂回するために道路を曲げていた」と説明。江戸時代に須賀から中原御殿を結んだ「中原街道」でも同様に砂丘低地で大きく曲げて整備した資料が残る。
情報を寄せた原さんは「東海道ではありませんが、新しい名所として知ってもらえたら」と笑っていた。
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