交流人口増で市内経済活性ローカル紙共同取材 人口転入増 平塚市の現在地 対談 河野太郎外相×落合克宏市長
河野太郎外務大臣と落合克宏市長がこのほど会談し、子育て施策や働き方改革、都市開発など、落合市政の現在地と今後の平塚市について議論しました。市内ローカルメディアのタウンニュース社と湘南ジャーナル社が共同で対談を取材しました。
子育て世代の人口が社会増
河野「市長が子育て世代をターゲットにした施策に力を入れてきた結果が出はじめていますね」
落合「3年前から人口が社会増(転入増)になっていますが、昨年は1078人の社会増で、自然減を差し引いても人口が240人増えました。実は0歳から4歳の社会増は241人で県内トップです。20年後、30年後の平塚は、今の子どもたちにかかっています。この流れを加速させたいと思います」
河野「どこかターゲットにしている地域がありますか」
落合「東京、横浜、川崎の子育て世代には湘南の人気が高く、平塚市への転入数も約4分の1がこのあたりからです。よく見ると、横浜・川崎は人口が増えていますが、子どもの転入は減っているんです。藤沢、茅ヶ崎、平塚の3市は子どもの転入が増えていますが、子どもが3人以上いる家庭の割合は平塚が一番高くなっています。
平塚市は子育て支援策や道路、公園、スポーツ・文化施設などの社会資本が充実している一方で、不動産の割安感があります。このことをきちんと発信していきたいと思っています」
働き方改革へイクボスの輪
河野「平塚市は、県内の市で初めてイクボス宣言しましたが、それに続く施策はありますか」
落合「働き方改革の先駆けとして、2年前に幹部職員とともにイクボスを宣言しました。入札にもインセンティブを設けるなどして、これまでに17の事業所にも宣言していただきました。今後は、福祉施設など人材確保が難しい職場にも広げていきたいと思っています。
また、新たな施策として、子育てや介護などの制約がある人を対象としたテレワークを研究したいと考えています。
大臣は、日本で最初のサテライトオフィスの実験の責任者をつとめたという経験をお持ちですから、テレワークに関しても今後、ぜひアドバイスをお願いします」
河野「都心から1時間という立地を生かした、この地域ならではの施策を期待したいですね」
河野「平塚の経済を考えると、交流人口の増加も大切ですね」
落合「ららぽーと湘南平塚は、子育て世代を中心ににぎわっていますが、週末は6、7割が市外からだそうです。湘南平も再整備が進んで、来訪者が増えてきています。
ツインシティ大神地区は2020年にまちびらきを予定していますし、海岸の龍城ヶ丘プール跡地とその東西のエリアでは、自然や景観に配慮しながら海辺を楽しむ公園として再整備する計画を進めています。
養浜や海岸に沿ったサイクリング道路整備についても国や県に働きかけているところで、これも平塚の魅力にしていきたいと思います」
河野「以前、2人で話した津波避難施設はどうなりましたか」
落合「ビーチパークには国道134号との間に2019年度完成予定で計画を進めています。龍城ヶ丘は公園の再整備とあわせて進めていきます」
河野「龍城ヶ丘プール跡地は閉鎖したままで危険でもあるので、津波対策も含めた再整備に期待しています」
中心街の再整備新交通網も推進
河野「ところで、中心街はどうですか」
落合「見附台の新文化センターは2021年度中のオープンをめざしています。それにあわせて平塚駅西口を含め、中心商店街の活性化と子育て世代や高齢者への支援など、中心市街地居住者の利便性向上につながる再整備を検討しています。平塚駅北口では先行して下りエスカレーター設置の調査を進めています」
河野「長年の懸案となっている南北交通網の整備は進んでいますか」
落合「平塚駅とツインシティ大神地区を結ぶ新しい公共交通システムを2020年に間に合うように検討しています。
真田・北金目地区の区画整理がほぼ終了したので、東海大学前駅と平塚駅を結ぶバス路線も計画しています。この他のバス不便地域や各地域での高齢者の交通手段についても計画を作って整備していきます」
エネルギーも「地産地消」へ
河野「外務省は将来、庁舎や在外公館で使う電力をすべて再生可能エネルギーにしていくと宣言したところですが、平塚市も再生可能エネルギーに力が入っていますね」
落合「まずはエネルギーの地産地消からということで、市役所駐車場のEV急速充電器は、大神の環境事業センターで発電した電気を使っています。
新港では大臣にも応援していただき、東京大学と技術力の高い市内企業が連携して波力発電の実証実験の準備を進めています。平塚市を海洋エネルギー開発の研究拠点として発展させていきます。
市道の照明灯や防犯街路灯はほとんどLED化しました。ツインシティでは倉庫屋根を市民電力の太陽光発電に活用したり、県内初となるガソリン、軽油、天然ガス、電気、水素を供給できるハイパーステーションを整備したりすることにも挑戦したいと思います」
河野「引き続き、選ばれるまち平塚をめざして、頑張ってください」
■湘南ジャーナル6月22日号でも対談の模様を掲載、英語教育など意見が交わされています
河野太郎 落合克宏
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