神奈川県動物愛護センター(土屋)で保護している猫の頭数が、収容可能数約90匹に対し、1月22日時点で170匹となった。19、20年度末の猫の収容頭数(繰り越し頭数)はいずれも79匹。飼育現場は部屋の確保など、ひっ迫した状況が続いている。
保護猫急増の要因は、10匹以上の犬猫を管理しきれなくなる「多頭飼育崩壊」による引取り件数の増加が大きい。猫は犬に比べ繁殖力が強く、鳴き声も少ないことから、頭数が増え手に負えなくなっても、周囲から発覚されにくい。近年は問題への認知度が高まり、21年度の多頭飼育崩壊現場からの保護猫は、昨年12月末時点で10件329匹にのぼった。
同センターは猫の飼育のため、餌やりなどを他部署の職員と協力して行い、犬の飼育部屋や譲渡会で使う広場を臨時の飼育部屋とするなどし対応。同センター担当者は「ピーク時は昨年末の204匹。多頭飼育現場からきた猫は健康状況が様々で、薬の処方や検診などの対応もある。これ以上増えると、殺処分の可能性も否めない。引き取り手が見つかるよう、人馴れもさせながら飼育している」と話した。
適正飼育の啓発進める
現在、コロナ禍で譲渡会が減少しているが、同センターのWebサイト上で保護犬・猫の情報を公開し、譲渡を促している。各市町村の保健所は、多頭飼育崩壊の防止に向け、訪問や電話で飼い主への飼育指導、相談を受け付けている。平塚保健福祉事務所の担当課は「市町村によって猫の避妊、去勢手術の助成金制度もある。市や団体と連携し適正飼育を啓発していく」と話した。保護猫に関する問い合わせは、同センター【電話】0463・58・3411へ。
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