平塚警察署長に就任した 笠 佳孝さん 市内在勤 54歳
「没我献身」で職務まい進
○…初となる署長のキャリアを平塚署で迎え、「地域住民を犯罪や事故から守るため、署員と共に高い志を持って任務にあたりたい」と決意を新たにした。夏に向け、市内ではよさこい祭りや七夕まつり、花火大会などの観光イベントが続く。「警備体制を万全にしながら、訪れた人に楽しんでもらえたら」と願う。
○…「日本の平和は与えられたものではなく、先人が命を懸けて勝ち取ったもの。そんな先人の思いに応えられるような仕事を」と、幼い頃から警察官を志した。大学時代はバブルも下火に差し掛かっていたが、就職戦線はまだまだ売り手市場。そんな中でも、就職先に絞ったのは県警と警視庁のみ。「正直、周りからは心配されましたね」と振り返るが、生まれ育った神奈川の地で警察官として生きると決めた。
○…思い出深いのは2015年、当時の皇太子殿下が相模原市の石老山に登山される際の側近警護。本番に向け、滑落や襲撃の危険がないかと幾日も山頂を目指した。時を同じくして、天皇皇后両陛下がご静養のために葉山の御用邸に行幸啓されていたこともあり、「登山を終えると風呂にも入らず葉山に戻る日々でした」と懐かしむ。殿下が無事に登山を終えられた時は、得も言われぬ安心感と心地よい疲労感が体を包んだ。
○…先日、30年ぶりに湘南平に登った。「小高い場所から眺める平塚の風景は素敵ですね。行政や住民、関連団体の方々も非常に協力的で、温かみのあるまちだと感じます」。趣味のウエートトレーニングではベンチプレスで140kgを挙げ、15歳から始めた格闘空手は6段の腕前という肉体派だ。「恐らく署内で一番強いのは私でしょうね」と大らかに笑った。
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