馬入本町にある「陸軍架橋記念碑」など平塚市内4件の石碑が、自然災害伝承碑として国土地理院のウェブ地図「地理院地図」等で8月29日に新たに公開された。うち3件は関東大震災を今に伝えている。
自然災害伝承碑は、過去の地震や洪水、土砂災害などの自然災害の記録が記された石碑やモニュメント。市では防災意識の啓発のため登録を進めており、すでに登録済みの3件と合わせて合計7件となった。
新たに登録されたのは、「陸軍架橋記念碑」(馬入本町15付近)、「大震災墓地革整記念碑」(中原2の20の18大松寺内)、「金目川 大堤」(南金目・北金目入口バス停下り側)、「頌徳碑」(大神・寄木神社内)の4件。
陸軍架橋記念碑は、1923年に発生した関東大震災によって倒壊した馬入橋に仮橋が造られたが、続く豪雨で流失し、陸軍によって架橋が架けられた事実を伝える。
大震災墓地革整記念碑は、東京を中心に死者10万人余り、被害総額50億円に上るといわれる同震災で、旧大野村では建物の全壊626戸、死者26人、負傷者39人の被害があったことを記す。
金目川・大堤は、金目川が屈曲し洪水の被害に遭いやすいこの地点で、1608年と1870年に二度起こった計3度の洪水被害の記録を残す。1870年の洪水では、旧北金目村の約6・4ヘクタールの田畑が水没するなどの被害を受けた。
頌徳碑は、関東大震災で旧神田村が建物全壊427戸、死者30人、負傷者64人の被害を受け、寄木神社社殿が倒壊の危機に瀕した様子を伝える。
市災害対策課は「市内では関東大震災以降、地震や洪水での死亡者は確認されていない。しかしそれに油断せず、自然災害伝承碑が平塚で起こった災害を思い出すきっかけになれば」と思いを語った。
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