平塚市内在住の早川肇(ただ)哉(ちか)さん(80・東中原)と金谷研介さん(74・中里)が、国内最大級の美術展「日展」で入選した。日展は11月24日(日)まで東京都の国立新美術館で開催されている。
心に届く風景を
早川さんは3度目の入選。妻の節子さんと長年、旅先をテーマにした二人展を開くなど、日常の風景を写し取った作品を多く手掛けている。
油彩作品『秋日燦々』では、100号のキャンパス(162cm×130・3cm)に秦野市の弘法山を望む田舎道の、のどかな秋の日の午後を描いた。早川さんは「上手い下手ではなく人の心に届くものが良い絵だと思う。これからも描けるところまで描き続けたい」と話した。
戦争がテーマ
金谷さんは工芸美術の部門で昨年に続き2度目の入選。
出展作品『龍洗(りゅうせん)』(高さ59、横31、奥34cm)は、板状に形成した粘土と砂金釉を使い、「戦争の恐ろしさからの脱却」をテーマに制作。「龍が世の中を洗っていく」イメージを、無骨なフォルムに空洞となる穴を加えることで変化をつけ、表現した。
金谷さんは「実力だということを証明するべく今年も応募した。来年もぜひ出したい」と笑顔で話した。
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