プロ野球ドラフト会議が10月24日に東京都で行われ、中学生硬式野球チーム・平塚ボーイズ出身の町田隼乙(はやと)さん(21)が阪神タイガースから4位指名を受けた。
自身が所属するプロ野球独立リーグ・埼玉武蔵ヒートベアーズ(BC埼玉)の経営陣と、UDトラックス上尾スタジアムで3度目のドラフト会議を待ち受けた町田さん。「まさか指名されるとは思わなかった。まだ実感が無く、ふわふわした気持ち」と心境を語る。
町田さんは186cm、88kg。右投げ右打ちの捕手。秦野市出身で、秦野市立大根中学校時代の3年間はより野球に集中できる環境を求めて平塚ボーイズでプレーした。光明学園相模原高校では4球団から調査書が届くも、ドラフトで指名漏れ。BC埼玉に見出され、独立リーグ入りを決めた。「進学という選択肢もあったが、1年でも早くまたプロにチャレンジしたかった」と話す。
BC埼玉では1年目から正捕手として実戦経験を積み、今季は51試合出場で打率3割2分3厘、5本塁打。高卒3年目の若き大型捕手として注目されていた。
平塚からエール
コロナ禍となった高校2年時に、町田さんは思い切って肉体改造に取り組んだという。「打球が伸び、目立つプレーもできるようになった。そこからプロを意識するようになった」と振り返る。
平塚ボーイズ時代、町田さんとクリーンナップを務め、現在は平塚市内の(株)三興で勤務する鈴木皐詩(こうし)さん(20)は、「当時は人前に出るタイプでなく、体格も捕手としては細めだった。それが平塚の球場で独立リーグの試合に出場するのを見た時、まったく変わっていた。努力家で、本当に野球が好きなんだと思う」と感慨深げに話す。
平塚ボーイズの仲大輔監督(54)は「指名直後に電話をくれた時は”やっと夢が叶ったな。でもこれからの方が大変だぞ”と声をかけた。謙虚さと素直さを持って、けが無く頑張ってほしい」とエールを送る。
町田さんは夢の舞台に向けて、「独立リーグからは育成選手として指名される人が多い中、支配下選手に選ばれたのはうれしい。シーズン開幕1年目から1軍を目標として、チームに貢献したい」と意気込んだ。
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