第53回「文化財保護ポスター」の入賞作品が10月28日に発表され、二宮中学校3年生の佐藤千咲さんの作品が「わたしたちの文化財」部門で最優秀賞を獲得した。作品はポスターとして県内の中学校や社寺、文化施設等に掲示される。
神奈川県教育委員会と、鎌倉市との共催で実施された同事業。子どもたちに文化財を守る心を育んでもらうため、県内の中学生を対象に実施しており、820作品が集まったという。
佐藤さんは、夏休みの課題として、同事業に応募。美術部に所属している佐藤さんは、「集大成となるコンクールに応募するつもりで取り組んだ」と話す。
題材に選んだのは、「遮光器土偶」(青森県出土)。小学生の頃に家族と訪れた東京国立博物館で実際に見たことがあるといい、「今もその時のことを覚えているので、みんなが選ばないような印象的なモチーフとしていいと思った」と振り返る。
「未来へつなぐ文化財」というフレーズも自分で考え、3日間ほどかけてアクリル絵の具で仕上げた。「一番苦労したのは色塗り。背景にムラが出てしまい、何度も重ねたら思っていたより暗くなってしまった」と反省点も浮かぶが、「自分でも頑張ったと思える仕上がり。先生に最優秀賞を獲ったと聞いたときはうれしくて、早く家族に報告したくなった」と笑顔を見せる。
遮光器土偶の由来は、スノーゴーグル(遮光器)をかけているように見える大きな目。佐藤さんは「メガネをかけて見えるところが気に入っています。ポスター制作のために土偶の写真とにらめっこしていたので、姉に『似てきたね』と言われた」とはにかんでいた。
11月30日(土)〜12月22日(日)には、県立近代美術館鎌倉別館で、佐藤さんの作品を含む最優秀賞の3作品が展示される。
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