２０１２年３月に購入した東京大学二宮果樹園跡地（二宮町中里５１８）について二宮町では、将来的な土地利用の方法が決定するまで暫定的に土地の貸付を行うことを決め、利用者を公募する。

　対象の土地は、約２万５千平方メートルの【1】地区と約８千５百平方メートルの【2】地区があり、【1】地区には学生宿舎として使われていた築80年以上という建物など建築物がある。

　同町では、土地を活用したいと考える企業や団体を募り、利用方法の提案書を３月20日（木）から31日（月）まで受け付ける。４月中旬にプレゼンテーションを行い、同町と土地利用検討委員会が最優秀応募者を決定。賃貸借契約は５月中旬を目指す。

　提案の条件は、▽草刈りやごみ処理を適正に行い、返却時は現状に復旧すること▽貸出期間は２０１４年６月から２０１９年３月31日までの希望する期間とする▽貸付単価は年額１平方メートルあたり４円以上▽貸付は土地の全面または部分的な貸出とするなど。選定の結果によっては土地を分割し、複数の利用者（団体）と契約を結ぶこともあるという。

　３月２日（日）と８日（土）には土地の見学会が予定されており、同町では２月17日（月）から28日（金）に見学会の受付を行う。さらに、３月10日（月）から14日（金）には質問を受け付け、18日（火）に回答する。土地の貸付について担当の町企画政策課企画調整班では「利用者の方々に土地を管理していただくことで、毎年の土地維持管理費を軽減することができる」とメリットを話す。

　同跡地は２０１２年度に検討委員会を設置。有効活用の方法について７回にわたって検討を重ねていた。町民からも意見を募集し、将来的な利用については町の財政面や公共施設の整備状況を考慮し「より慎重な検討が必要」として、結論が固まっていなかった。